戸建分譲研究所・住宅アナリスト「松沢博」氏が、
独自の視点で皆様の気になる疑問にお答えします!

※ 文中の数字は、戸建分譲研究所・住宅アナリスト松沢氏が集計している平均的、
一般的な数字にて表示しております。
※ 金利の予測など、戸建分譲研究所・住宅アナリスト松沢博氏の2016年6月8日現在の見解となります。
 様々な経済状況により、記載された予測と異なることがございますので、ご了承下さい。

  • 住宅購入にどのくらいの費用が必要なの?

    回答

    住宅を購入する時にかかる費用は、物件費用と住宅ローンを組む金融機関・商品などにより様々です。
    今回は3000万円の住宅をフラット35年住宅ローンで購入する事例で計算してみます。

    ①売買契約の時

    契約書の印紙代
    1万円

    ②住宅ローンを組む時
    90万円
    印紙税
    2万円 (ローン申し込み金銭消費貸借契約書に貼付する額)
    融資手数料
    3万円 (金融機関により異なります。場合により数十万円もあります)
    保証料
    45万円 (金融機関・商品により異なります。場合により無料もあります。)
    火災保険料
    20万円 (保険会社により異なります。)
    地震保険料
    10万円 (保険会社と建築するエリアにより異なります。)
    団体信用保険料
    10万円 (民間住宅ローンは無料の場合があります。)

    ③税金・登記など
    50万円
    登録免許税
    10万円 (登記費用で建物所有権保存登記と住宅ローン抵当権設定登記)
    司法書士報酬
    20万円 (司法書士への報酬で業者により異なります。)
    固定資産税
    10万円
    (物件の引き渡し日により日割り計算するので、物件固定資産税額と引き渡し日により金額が変わります。)
    不動産取得税
    10万円 (非課税対象により異なります。)

    ④引っ越し

    引っ越し代 
    20万円 (業者や量や引っ越し作業内容により異なります。)
    ⑤インテリア・家電 
    60万円
    カーテン 
    10万円 (設置する場所と購入する商品により異なります。)
    エアコン 
    20万円 (購入する商品と数量により異なります。)
    キッチン収納家具 
    10万円 (購入する商品により異なります。)
    冷蔵庫・洗濯機 
    20万円 (購入する商品により異なります。)

    ⑥住宅設備関連

    フロアーのワックス
    20万円 (施工内容・業者により異なります。)
    カーポート
    20万円 (商品・業者により異なります。)

    以上が詳細な内容で、税金などの必須支出項目の合計で最大140万円となります。その他のもので120万円ですので、 最大で260万円くらいと言えます。 住宅ローン関連費用を費用込ローンなどで節減できれば最低で30万円以内でできる場合もあります。

  • 住宅ローンは固定金利と変動金利のどちらがいいの?

    回答

    金利や社会情勢により、悩ましい問題です。固定金利をお勧めする時期もありますが、今は「超低金利」ですから変動金利でも十分に低くて、できれば変動金利で「買える額」を増やすことが最優先と考えます。
    一般的に、変動金利で0.6%なら年収500万円の人で最大で4700万円の借り入れができます。それが金利1.0%になると4400万円まで下がります。賢い選択は変動金利で買える上限を上げて,将来資産価値がより高い物件を購入することです。住宅の将来の資産価値は、中古住宅の銀行査定に大きく左右されます。この査定は土地が路線価で、建物は20年減価償却ですので20年でほとんど査定額がゼロ円となります。

    しかし、人気の土地であると「買いたい人」が多くて路線価よりも高く売れます。この人気のある土地とは、「交通利便性が良い」「閑静な住宅地」「おしゃれな商業が近い」「教育環境・自然環境が良い」という条件を備えたものです。首都圏での代表的な場所では吉祥寺や田園調布になります。千葉県では柏駅近くが人気です。また千葉市においても稲毛であったり、それぞれの地域でスポット的に人気のあるエリアがあります。
    また建物の価値において、長期優良住宅であったり、耐震性能が良くて耐震証明書がとれたり、地盤保証がついていたりした上で、屋根の塗り替えや壁の塗り替えなど建物保全のための必須的修繕を行っていると建築後20年たっても新築時の性能と遜色がないことが公的に証明されて、「買いたい人」が増えます。
    例えば、千葉市の郊外で人気の無い駅徒歩30分以上での1980万円の新築一戸建ての20年後は一般的には土地500万円以内で建物0万の査定になり、「買いたい人」が少ないために中古住宅相場価格は900万円以下になります。

    しかし千葉駅徒歩圏内の4000万円は「買いたい人」がいるために土地相場2000万円+建物使用性1000万円とすると3000万円で売れることになります。
    このようにより良い商品を変動金利で買うことが「将来に損しない買い物」になります。
    この変動金利でより良い商品を購入して、5年後に金利の状況をみて上がるようであれば固定金利に変更するのが良いでしょう。また、繰り上げ返済をして金利支払い額を減らす工夫をするのも良いでしょう。

  • 今後の住宅ローン金利はどうなるの?

    回答

    今後の金利の予測としては、

    • 2016年から2~3年は1%以下の超低金利が続きます。
    • 東京オリンピック後の2020年以降はやや上昇して1%を超えます。
    • 2025年以降は社会保障費の拡大で財政プライマリーバランスの悪化が限度を超えて国債格付けが下がり 金利は急騰して4%を超えることが考えられます。

    住宅ローン金利は、国債の10年物の金利をベースに、そこに手数料を加えたものです。
    その10年国債金利は平成3年くらいは8%と高い時もありましたが、平成19年以降は金利が下がり続けています。特に平成24年以降は1%を切り「超低金利」となり、更に2016年に入り「マイナス金利政策」により0%前後になっています。
    今後はどうなるかと考える時に、この金利動向に強く影響するのは発行者である政府・日銀の意向です。
    政府は「デフレ経済からの脱出」のためにインフレ2%目標にしていて量的質的金融緩和により、市中にお金をたくさん供給して、投資活動を活発化させて消費を増やそうとしています。そのためお金が回りやすいように超低金利にしています。これは「アベノミクス」の根幹と言える政策です。そのため当面は安倍政権が続く限り、「超低金利政策」は続くと考えられます。
    しかし、大きな問題は、日本の財政が赤字国債の発行に頼っていて、国債残高(公債含む)が1200兆円を超えてしまい、財政プライマリーバランスが世界最悪となってしまっていることです。これが限界点と言われる1600兆円以上あると言われている日本の富を超えてしまった時に、国債の格付けが悪化して利率が急騰することが想定されています。
    その一番の圧迫要因が2025年問題と言われる団塊世代が後期高齢者入りする時に社会保障費が50兆円を超えとしまうと財政プライマリーバランスを大きく悪化させてしまうのです。そのため2025年向けて国債格付けが悪化して、利率が上がることが考えられています。
    長期的には、住宅ローン金利が上がるのは確実といえます。現在の超低金利は確実に「史上最低金利」というのは間違いないです。その意味では「借り時」と言えます。

  • 戸建てとマンションどっちがいい?

    回答

    ■戸建ての良いところの第一は「地に足がついているふるさと」ということです。

    道路から玄関入ってすぐ部屋に入れて、逆にすぐ外に行けます。そのため子供が外で遊びやすいということが最も大切です。人間の基本として一日一回は太陽の光を浴びないと体のバランスが崩れやすくなってしまいます。超高層タワーマンションではエレベーターに乗らないといけないし、玄関はセキユリティが厳しいため、ついついちょっと外に出るのがおっくうになってしまいます。一説には超高層で育つ子供は戸建てで育った子供に比べて三半規管が弱いという話もありますが、真実のほどは分かりません。
    また、戸建ては、小さな庭でも草花を育てることができます。少ないですが土に接して植物を育てることができます。
    そして犬を飼うことができます。動物セラピーなども最近は有名ですが、ペットの中でも犬は愛情という感情を育ててくれます。犬は愛情を注げば、ちゃんと愛情を返してくれます。
    そして日本人は「一所懸命」とか「一国一城の主」という考え方が根強くて、その土地で頑張るというのが肌に合っているようです。戸建分譲の引き渡しを初めて受ける時に、誰もが「これで私も一人前になった」という感激とか、「これで私の家庭・家族ができて、守り育てていかなければならない」という武者震いみたいなものを感じます。「ふるさと」という感覚は戸建てならではです。

    ■戸建ての良い点の2つ目は、建物が大きいことです。

    戸建ては100m2という物件が多いです。部屋の大きさも6帖というものが多くて、子供がベッドと机をおけることができます。子供が勉強に集中できる環境ができます。
    またリビングダイニングが10帖以上あり、家族で過ごすことができて「家族の絆」を深めることができます。
    そして和室があるものが多くて、将来の親との同居・介護などもできます。
    家族の成長に合わせて間取りを可変しやすいなども戸建てならではのものです。
    親が単身になったりして同居しようというものですので、高齢の親にとっては一階の和室がいいですから、戸建分譲であれば十分に可能な間取りです。

    ■戸建ての良い点の3つ目は、リフォームなどがしやすいということです。

    カーポートを作ったり、高級自転車専用置場を作ったり、ベランダの屋根を作ったり、太陽光発電をつけたりなど自分の自由にできます。
    また木造であればサッシの入れ替えも自由にできるなど、それぞれにニーズに応じて対応できるのが良い点です。

    ◇マンションの良い点は、まず第一に、駅に近くて交通利便性が良いことです。

    駅に近いと乗る電車の時間にギリギリ合わせることができて通勤便利が一番ですが、スーパーなど駅の周辺が多いために徒歩5分以内となり毎日の買い物が便利です。その他、コンビニなども近いのが便利です。

    ◇二番目の良い点として、防犯性が高いことです。

    ほとんどがオートロックで部外者が中に入ることが難しいようになっています。それでも窃盗などが入ることはありますが、戸建よりははるかに防犯性は高いと言えます。また、戸建などでおきる放火などの心配もありません。

    ◇三番目として防災性が高いことです。

    マンションはほとんどが地盤の支持層までに杭を打つために「不同沈下」は起きません。そしてこれは新築に多いのですが、「免震」「制震」などですと倒壊の心配はまず無く、さらに揺れも小さくなります。
    エレベーターなどが地震の時に止まるなどがありましたが、最近のマンションは蓄電池など備えていますので大丈夫です。

    ◇四番目として省エネ性が高いことです。

    壁が厚いために高気密高断熱になっています。そして最近はLow-eサッシを使うために断熱性がさらに高くなっています。そして南向きが多いため、冬は暖房いらずも多いです。

    戸建てとマンションの比較で良く言われる「戸建ては毎月のランニングコストが安い」ということは、「修繕積立金とか管理費が無いから安い」というものは間違いです。戸建ても10年に一回の外壁・屋根の塗り直しなど100万円単位の修繕費用が発生します。これだけで月8000円相当になるのでタダではありません。ただ駐車場代が無料になるのは戸建ての有利な点ですが、その分の土地を余計に買っているということを考えると戸建て有利とはいいきれません。 また耐久性という点では戸建てとマンションの優劣はつけがたいところがあります。一時期は戸建てが寿命30年とも言われましたが、メンテナンスをすれば100年は必ず持ちます。 そして資産性ということでは戸建てが有利と言われましたが、これも必ずしもあてはまりません。戸建は土地か残るから資産性が高いと言われますが、土地によっては大きく値段が下がります。人気のある土地は高いですが、郊外の駅から遠いところは需要が落ちると下がってしまいます。それに比べてマンションは駅近くが多いために賃貸収益で最低資産性を保ちます。 そのため資産性で有利なのは戸建てかマンションかではなく、物件単位での判断になります。 このように見てくると、

    ・戸建の良い点は住宅としての使用性が高く
    ・マンションは機能性が高いと言えます。
    住まいに何を求めるかで変わりますが、家族の幸せ・成長ならば戸建てになります。